IPA ITストラテジストに合格する勉強法の話(直前対応)
はやいものでもうすぐ試験です
コロナによる影響はIPA試験も例外でなく、ITストラテジスト試験も紅葉と寂しさをかじる秋から、新緑と期待に満ち溢れる春に変わりました。
I気が付けばのこり一週を切ったので、わたくしめの体験と対策を記します。
ITストラテジスト試験とは
ITストラテジスト試験は、上流工程の構想策定を役割とし、取得により労働基準法における専門職として認められる唯一の情報処理技術者試験の区分であり、同試験の最高峰といわれる試験です。受験者の平均年齢も一番高いです。
ITストラテジスト試験の要
高度区分のため論文試験(午後2)が出題されますが、他の区分よりも採点が厳しいのが最大の特徴です。他の論文試験過去 PM や IT アーキテクトなどで合格できるレベルの論述があってもITストラテジスト試験では落ちることはよくあります。(B判定のまま、、等)
ですので、ITストラテジスト試験は「日本語の問題」という側面があるのですが、それだと「てにをは」や「表現か」と勘違いされる方もいらっしゃるかもしれませんので、これを具体的に言いますと「いかに問題文の意図に沿って論述するか」にかかっています。
この一言でこの試験の攻略方法を語り尽くした気がしますがきちんと説明をしたいと思います。
論文試験(午後2)Deep dive
午後2問題の問題文の流れはおおむね下記です。
- 課題の状況設定
- 課題の制約条件
- 課題解決の方向性
ITストラテジスト試験において非常に大事なことは、
この問題文で書かれている問題文の流れを、できるだけ問題文に近い状況にアレンジして書く必要があります。
ですので、過去問を4,5回書きながら、問題文の流れにあっているかをひたすら確認する事が鉄則です。
加えて午後2問題は3題から1題選択ですが、じつはこれもどのようなジャンルかパターン化してしまってます。
- 情報システムの全体システム化構想
- 個別情報システム化構想
- 組み込みシステム企画
おそらく普通のエンジニアは個別情報化システム化構想と全体システム化構想でどちら選ぶかと思います。
これを選択する基準として「企業におけるビジョン」が感覚的にどれほど自分にとって理解し論述できるかにかかります。いずれも必要ですが、全体システム化構想のほうがビジョンの理解と記述は論述に求められます。
ビジョンとは何だ
ビジョンというのは
その会社の経営の経営理念
経営上の最も基本の方針
と考えています。具体例で見ましょう
ファーストリテイリングです。
ではこれを実現する上での具体的な計画は何?となると、それが中期経営計画です。
中期経営計画を実現するために、事業計画があり、この事業計画全体をITで支えるものが全体システム化構想です。事業計画の個別テーマをITで支えるものが個別システム化構想です。
これに注意して経営との整合を論述する事が非常に大切です。
結局どれくらい勉強すれば
よく質問されることがありまして必要な練習時間はどれぐらいですかと聞かれたりします。人によるので難しいんですけれども、概ね 他の高度情報試験の勉強期間×2 と思ってくださればよいと思います。
そうはいっても直前なんですけど!
そのような方でも、落ち込まないでください。
なるべく有利に試験するための心得を3つ言います。
1:解答する大問をあらかじめ決める。
前述の通り大問の傾向は決まっています。ご自分の得意で決め打ちしてください。これで解答時間を10分は節約できます。
2:おきにいりの筆記用具を用意する。
本番の120分は指が痛くなるくらいに文字を手書きします。特にラスト15分は一心不乱です。自分にとって書きやすい筆記具を用意しておいてください。
3:「問題文の意図に沿って論述する」トレーニングだけする。
これが論述の要です。論文を書く時間がなくても、過去問を見て、問題文とその論調をつかってどのように自分のエピソード(創作含む)を書くか、メモ書きや音読でもいいので少しでもやっておきましょう